C57形は1937年(昭和12年)から1947年(昭和22年)までに201輌が製造された旅客用テンダー式蒸気機関車です。細身のボイラーと直径1750mmの大きなボックス動輪の組み合わせは、端正な印象を醸し出し、『貴婦人』と愛称されました。
1号機は1937年(昭和12年)3月22日、川崎車輛で落成しました。当初はC55形63号機となる予定でしたが、途中の設計変更によりボイラーの圧力が上昇、それに伴って燃料消費量の低減や出力が向上したことから別形式となりました。外観では、スポーク動輪からボックス動輪への変更が最も目立つ箇所ですが、煙室扉周辺等の各所にも差異が見られます。1号機の新製配置は水戸機関区で、その後、宇都宮、千葉を経て1954年(昭和29年)10月、新津機関区の配置となり、羽越本線や磐越西線を中心に活躍しました。羽越本線では急行『日本海』等の優等列車の牽引にも当たりましたが、1972年(昭和47年)3月、定期列車の仕業から引退します。しかしその約2ヶ月後、1号機はお召列車牽引の任に就きます。鉄道100周年事業の一環で、梅小路蒸気機関車館(現・京都鉄道博物館)での動態保存が既に決定していた1号機は、土崎工場にて全般検査とともに特別整備を受けてお召機としての装飾が施されました。そして同年5月20日に新津から村上まで、また5月22日に村上から新津までお召列車を牽引します。その後は定期仕業に入ることなく、臨時列車等を数回牽引した後、お召装飾を色濃く残した状態で梅小路蒸気機関車館に収蔵されました。以降、SL復活運転のさきがけとなる『SLやまぐち号」に用いられるなどの活躍を続けており、新製以来車籍が途切れることなく今に至っています。
- スケール・ゲージ
- 1:80 16.5mm/HOゲージ
- ボディ材質
- 真鍮
- 最小通過半径
- R710mm ポイント6番以上
- 模型仕様
- ●主灯(前照灯)、後部主灯・標識灯(尾灯)、キャブライト LED点灯(ON/OFFスイッチ付)
- 付属品
- ●日章旗
●スコップ
●火掻き棒(長/短)
●暖房ホース