C57形は1937年(昭和12年)から1947年(昭和22年)までに201輌が製造された旅客用テンダー式蒸気機関車です。細身のボイラーと直径1750mmの大きなボックス動輪の組み合わせは、端正な印象を醸し出し、『貴婦人』と愛称されました。
180号機は第二次世界大戦後の旅客用機関車不足を補うため1946年(昭和21年)に製造されたC57形3次型の1輌で、8月8日、三菱重工業で落成、新製配置は新潟機関区でした。1963年(昭和38年)6月に新津機関区へと転属します。1号機と同じく羽越本線磐越西線等で活躍しました。現役時代の最終仕業は1969年(昭和44年)9月30日、翌月、新津第一小学校まで自力走行した後、静態保存されます。前年に全般検査を受けたばかりでしたが、鉄道の街として地元新津市の強い希望もあり、転属して現役を続けることはありませんでした。
それから時間は流れて国鉄からJR、昭和から平成へと移り変わり、各地でSL復活運転の機運が高まってきました。新津市も180号機の動態復元へ向けての動き始まり、市民の後押しもあって1999年(平成11年)3月、ついに車籍復活を果たしました。炭水車の機炭間側には新津第一小学校から贈呈されたプレートが掲げられています。同年4月より磐越西線の『SLばんえつ物語号』牽引の任に着きました。復活後も徐々に形態は変化していきました。時折、門鉄デフ+スノープローといったC57形初の装備で運転されることもありました。
首都圏等で使われる機会が少ないため、保安機器の更新は先送りになっていましたが、2020年(令和2年)新潟駅や羽越本線の一部の駅のATS-P化に合わせて、ATS-Psの機能を併せ持つ統合型保安装置を搭載、発電機が現役時代のものから大型大容量のものへ交換されました。模型は、この頃の形態をプロトタイプとしています。
- スケール・ゲージ
- 1:80 16.5mm/HOゲージ
- ボディ材質
- 真鍮
- 最小通過半径
- R710mm ポイント6番以上
- 模型仕様
- ●主灯(前照灯)、後部主灯・標識灯(尾灯)、キャブライト LED点灯(ON/OFFスイッチ付)
- 付属品
- ●ヘッドマーク台座
(※ヘッドマークは付属しません)
●スコップ
●火掻き棒(長/短)
●暖房ホース