天賞堂 [11098] 9600形蒸気機関車 主灯2灯仕様 79616号機 (1:80 16.5mm/HOゲージ 動力車)

天賞堂 [11098] 9600形蒸気機関車 主灯2灯仕様 79616号機 (1:80 16.5mm/HOゲージ 動力車)
天賞堂 [11098] 9600形蒸気機関車 主灯2灯仕様 79616号機 (1:80 16.5mm/HOゲージ 動力車)
天賞堂 [11098] 9600形蒸気機関車 主灯2灯仕様 79616号機 (1:80 16.5mm/HOゲージ 動力車)
天賞堂 [11098] 9600形蒸気機関車 主灯2灯仕様 79616号機 (1:80 16.5mm/HOゲージ 動力車)
¥616,000

(税込)

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 9600形は初めて本格的に量産された国産の貨物用テンダー式蒸気機関車です。大正時代を通して770輌が製造されました。単一形式では日本の機関車で最多輌数を誇るD51形に次いでの製造数です。昭和に入ってからも台湾や樺太、私鉄向けの同形機は製造が続き、この内、樺太のものは後に鉄道省の9600形に編入されました。
 狭軌1,067mmの動輪軸上に太いボイラーを配置した関係で、ボイラー中心高が2,594mmと非常に高く、外観は一見不安定な印象をも与えます。因みにこの高さを上回る国鉄制式機はC62形だけです。対して動輪径は1,245mmと小さく、それに伴いシリンダー等の重心を低く抑えられたため、全体としてはバランスがとれた機関車となりました。また、左右動輪のクランクピンの位置が他形式と異なり、左先行となっている点も9600形ならではの特徴のひとつです。
 四国を除く全国各地に9600形は配置されました。後継の大型機D50形やD51形が登場すると幹線からは徐々に退くものの、軸重が軽い割に粘着力が高く、使用線区をあまり選ばないため重宝されます。標準軌1,435mmへの改造も比較的容易な構造だったことから、日中戦争が始まると多くの9600形が大陸へと供出されました。また、輸送力増強のため改軌されず樺太へ渡ったものもいます。第二次世界大戦終戦まで実に1/3の9600形が海外へと渡り、これらは1輌も日本へ戻ることがありませんでした。戦後は北海道や九州の石炭輸送の他、急勾配を抱えながらも貨物輸送量が多いローカル線等を中心に運用されました。また、入換機としても重用されます。直接の後継機となるような形式がなかったこともあり、大正生まれの9600形は蒸機時代の終焉まで現役を貫いた形式となりました。
 製造輌数も然ることながら、永年に亘り全国各地で活躍したことから、その形態は千差万別です。昭和40年代初頭の時点で北海道には在籍数の約3割が配置されており、これらの多くが耐寒装備や切話デフレクター等の特徴を持っていました。特に倶知安機関区の9600形は前部の主灯を2灯装備しており、『カニ目』とも称されました。これは胆振線(伊達紋別~倶知安)にカーブの多く、濃霧や雪での視界不良も頻発したことへの対策です。デフレクターのステートに装備したことで、主灯への着雪を気流により軽減する効果もあったとされています。同区の9600形は岩内線(小沢~岩内)と共通運用で、送り込みのため函館本線でも仕業が組まれていました。79615号機、79616号機、79618号機はともに1924年(大正13年)2月の落成で、北海道内から出ることのなく生涯を送った機関車でしたが、配置区等、経歴の違いも相まって、晩年は形態差が多く見られました。

スケール・ゲージ
1:80 16.5mm/HOゲージ
ボディ材質
真鍮製
最小通過半径
R710mm ポイント6番以上
模型仕様
●主灯(前照灯)、後部主灯/標識灯(尾灯)、キャブライト LED点灯(ON/OFFスイッチ付)
※前部標識灯は点灯しません。
付属品
●回転火の粉止め(防煙板付/防煙板無)
●前部標識灯
●前面用重連カプラー
●防寒カーテン
●テンダー天板
●スコップ
●火掻き棒(長/短)